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「あいつさえ、いなければいい」

「待てコウっ!!」

 ほんの一瞬の出来事。 コウはひそっとそうつぶやいてシュカの腕の中からフッと重みを消し、その後には制止する懇願に似たシュカの叫び声が発せられた。

「あんたさえいなきゃ、いいんだ」

 ドカッという鈍い音。 予想もしていなかったカスガは、急に目の前に現れたコウの言葉に続いた蹴りを避けることができず、まともに横腹部にそれを受け止め、宙からアスファルトへ激突する。

「っやめろ————!!」

『それ以上のヴォリュームを出すな!  コウ!!』

 シュカは声とテレパス両方を使ってコウを止めようとするが、当の本人の耳と脳には届いていない。
 そしてコウは壊れ、沈下したアスファルトから立ち込める粉塵にひとつの影を見つけて両手を頭上へかざし、ポウッと光弾を手のひらから作り出した。
 ヂヂヂっ。と電子音を発しながら、それはひとまわり大きくなり、まるで人工太陽のように輝く。
 破壊の、光。

「っっいなくなれぇぇ————っ!!」

「遅いっ」

 なっ?!
 聴き慣れた声に背後から注意されるが、コウは振り返る間も無くカスガの手刀によって今度は自分が叩き落とされてしまう。
 が、カスガはそこをすぐに離れ、今落下したコウを救おうと高速で跳ぶシュカに光弾を発する。