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ざりっ。
少女が重そうに身体を自分の方へ持ってこようとするその足音に、ソーヤはビクッと己を奮わせた。
「ほ、ほかに人はいなかったのか?!」
今まで、これほどまでに動揺した事のなかったソーヤが恐怖からなのか、声をうわづらせて近づいてくる少女に再度問うた。
ざりっざりっ。と近づいてくる少女に微動だにできず、ソーヤは喉を鳴らす。
「……ュカ、は……?」
「え……?」
相変わらず焦点の合わない紅い瞳を無表情のままソーヤに向け、あと一歩踏み出してソーヤの左手首をグッと掴み、少女はひと筋の涙を流して声を絞り出した。
「シュ……カ、シュカは————?」
ソーヤは完全に少女の瞳に目を奪われ、問いの答えに少々の時間を要してしまう事となる。
「っえ、あ……。生存者は……、生き残ってんのは、お前だけだよ」
「────────っ?!」
「って、おい?! ちょっ……、どうしたよ! しっかりしろよ、おい!!」
悔しそうに歪めた泣き顔のまま急に倒れ込んできた少女をなんとかバランスを保ちながら受け止めて、ソーヤはその不思議な少女との対面に、果てしない何かを、感じるのであった。