vol.4
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薄暗い、銀河連合本部中枢。といってもここは”表”の銀河連合とは違い、暗躍を主とする公司の地所である。
月と地球の間に位置するこのコロニーの地下数十階という場所に、公司の指示を受けた二人の青年が規律正しく左胸に右掌を付け、左膝を地へ折り右膝を立てた形で頭を垂れていた。
「今回のミッションはメールでも告げたように一人の少女の抹殺だ。勝手にタイムチェンジされてな、困っている」
オーロラヴィジョンに拡大された一人の少女、コードネーム”μ-78“暁の映像の光だけでこの一室は照らされている。
ヴィジョンの前で立って後ろ手に左手首を右手でつかみ、まだ若いであろう裏銀河連合の総主は感情のこもらない声で言った。
「総主」
二人のうちの一人、黒一色を身に纏うまだ10代の少年が最敬礼したまま発言の許しが出るのを待つ。
「なにかな、リング・B。発言を許そう」
「はっ。まことに僭越ながら我々が出るほどの事件とは思えないのですが」
とても10代とは思えない言葉づかい。身のこなし。そして容姿。その処世術ゆえにリング・Bはこの年端にしてL.S.Dの公司付きを賜っているのだ。
「……ふむ。イオン・R。君の意見は」
リングの問いにあいまいな相槌を打った総主は、その隣に同じく最敬礼をしたままの同じく10代であろう男、イオン・Rにも意見を聞く。