vol.6

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「……で? 何でテメェがついてくんだよっ!」

 翌朝8時過ぎ。学校の始業は8時半であって、然るべく遅刻である。が、その順平はやはり行く気はないらしく、この寒い空の下多摩川の土手でくわえ煙草なんぞをして寝そべっていた。

「アラお言葉。いーじゃん別にあたしがドコ行こうと。ジュンペーに関与される義務はないわ」

「お前には“ケンキョさ”っつー言葉はねぇのかよ。そのドタマに」

 そンなモノ生まれてこの方持ち合わせた事ないわねぇ。
 しれっと言った暁に順平は返す言葉もなく、あ……そ。と顔にかいただけだった。

「……平和ね」

 順平の横に膝を抱えるようにして座って言った暁は、多摩川下流の工場地帯から吹き出ている煙の数々に目を向ける。

「んー……」

「大気があって、自然があっての人間あたしたちなのにね。いつから忘れるようになるのかな」

 さわさわと寒々しい風が暁の髪を流して、消える。

「未来には、“大気”はないの。地球アースコロニーから出たら、オゾンホールから降る紫外線と、放射能汚染された大地のせいで被爆。ガンになって死ぬのを待つだけ。……サイアク」