~ scene 1 ~
p1
「ばっはは~い有栖ぅ! あしたガッコぉでねぇ~♪」
行きつけのライヴハウスを出て、友人の真琴はぶんぶんと手を振って渋谷駅へ走って行った。
やぁだよ。だって明日からガッコ冬休みじゃん。
さっき飲んだ、チューハイなんかで酔っちゃってんのぉ?
なんて独り言言って、あたし、春日部 有栖もライヴハウスをあとにする。
街はクリスマス一色で彩られ、家族やアベックでごった返している。
……恋人も家族もいないあたしにとっては、これほど1年でイヤな時期はない。
はぁーあ…。
「神様はあたしに恨みでもあんのかなぁ」
群青の空を見上げて白い息をはく。
「やっだぁ、もぉ」
「えー、いいじゃん、ねぇ~」
すれ違いざまのカップルの会話。
……バっカじゃないの? こいつら(っていうのはやっかみ☆)