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「――……これだから余裕のあるヤツは。 するワケねぇだろ。塀ン中入ってる時間あんなら次のパトロン捜さなきゃなんねんだよっ」
「っ和泉! ……慎ちゃんも、夕飯、肉じゃが今から作るから。 さ、寒いし、家……入ろ?」
なに……言ってんだろ、あたし。 ダマされた、のに……。
和泉も、慎ちゃんもすごい驚いた顔してあたしを見た。
わかってる。 2人ともなにが言いたいのか……。
「はーやくっ! じゃないと肉じゃがに味しみこまないでしょー?」
2人の背中を押しながら、あたしは家へと強引に入れる。
けれど2人とも無言で……。 あたしだけカラ元気に夕飯を作って、3人で食べて……。
笑ってないと、バカみたいにはしゃいでないと……泣き出しそうだったから……。
「……有栖。何か言うことないのかよ」
「ん~?」
夕飯の食器をカチャカチャ洗ってる最中、和泉がたまりかねたのかあたしに口を開いた。
キュッと蛇口を閉めて、あたしは2人が座っているダイニングに体を向けた。