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「……慎ちゃん、ゴメン。 2時間くらい、時間くれない? ちょっと、和泉と話すから」

 慎ちゃんは和泉を一瞥して、ソファから長いシルエットを動かした。
 そしてあたしのところへ来て厳しく、つっ放すようにひと言言って、自分の家(隣りなんだけど)へ戻っていった。
『……サギ師を信用なんかするなよ。それがどんな理由であってもだ。いいね、有栖』
 ……“サギ師”か……。

「……ねぇ、なんであの時外でホントのこと言っちゃったの? いくらでも、理由なんてつけられたのに」

「……」

 ドキン、と心が揺れ動く。
 和泉はすらっと目を細めただけで何も答えなかった。 けど……。

「あ、昼間の……ことなんだけど。 あれってもしかしたら和泉自身なのかなぁって」

 細めた目をよりいっそう細くして、和泉は浅いため息をついた。
 軽いめまい……。 切なさに、あたしまで目を細めてしまう。

「……親は、中2の時に2人して無理心中。 学校から帰って、アパートのドア開けたら、居間に2人で血ぃ吐いて死んでた。 借金、あったらしくて……。2人の保険金合わせてチャラだったんだけど、ウマクなかった」

 表情をうつろにして、和泉はまた、浅いため息をつく。