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 でもね……和泉。 それは、あたし言わない。
 最後の……本当の……。

「……あたしね? あさってから慎ちゃんと、お正月三が日まで、アメリカ行くの」

 えっていう驚いた声が、和泉の喉から低くもれた。
 けど和泉はおでこを包みこんで、少し笑って……。そっか。 それだけ、言った。
 ……止めてよ。 「行くな」って……。 ――――和泉!!

「――……ごめん、あたしもう寝るね。 慎ちゃん、帰ってきたらそう、言っといて」

 ぱたんっとダイニングのドアを閉めて、2階の自分の部屋へ走って上がった。
 バンッ! っていきおいよく部屋に入って、ドア越しにずるずるしゃがみこんで、声を上げてあたしは泣いた。
 切なくて、切なくて……。
 夕方思ったあのことさえも嘘かもしれないようで……。
 泣いてもわめいても、時間は止まってくれなかった。