~ scene 4 ~ end.

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 次の日の朝、和泉の姿はどこにもなかった。
 予想は、していた。 わかってた……。

「何も盗られてないね、有栖。 ……あの後どういう事話したか知らないけど、よかった。被害がなくて」

「うん……」

 黙ったまま、行っちゃった……。
 その存在がまるでハジメからなかったかのように、和泉は消えた。
 いつだっただろう。“これ”に似た喪失感を感じたことがあった。 ああ、パパとママの……お葬式のときだ。
 ポッカリ空いた穴から……砂のようにこぼれ落ちていく……。

「……す、有栖!」

「あっ、ゴメン、ボーッとしてた……ってもともとかぁ♪」

 あたしは平気。 だって笑ってるし……。 慎ちゃんも、いる。
 パタンとサイドボードの扉を閉じて慎ちゃんは立ち上がり、あたしの腰を正面から抱いて言った。

「明日の荷物、大丈夫? 朝、親父が空港まで送ってってくれるっていうから」

「……そっか、じゃあ何かおじさんにお土産……買ってこなきゃ」