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「ええ、銀河連合S.Dからの報告ですので手違いはないと思われます」

 史郎よりはるかに年の上の男が、プログラムされたセリフを読み上げるようにして伝え、早々と研究所ラボを後にする幼い主人についていく。

「……っ原因は」

 刹那瞼を閉じた史郎は驚きからきている震えを必死に抑え、浅い呼吸をして喉からしぼり出す。
 頭の中では幼い日々の“思い出”というものが駆け巡っていた。

「不慮の事故……とありますが?」

 液晶ボードから光となって現れている文章を冷ややかに見つめたままその男は疑問符を付け足し、事情を知らないせいか不可思議に視線を目の前を歩く少年に移した。
 眉間にしわを寄せ、何とも言えない想いに整った唇をうち震わせて拳を強く史郎は握った。

「っ他には」

 とても先月10歳になったばかりの少年とは思えない口調。
 史郎はV.S.Lに入り、齢よっつにして感情を抑えるという、大人でも至難な事を少年は覚えた。
 銀河連合S.Dからの期待。史上最年少の科学者サイエンスドクタという名誉。それを背負うには、その方法しか少年は自分に見い出せなかった。