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おまえはそう言って微笑んだ。
燃え上がる想いは、とても儚くて……。

「また、逢えない日々が始まるな」

安らぎや偽りの言葉も、何ひとつオレは言えない。
哀しくなるから……。
約束は、交わさない。

「恋心って、“風船”みたいよね。 ふわふわ揺れてて、たまに遠くへ飛んでいっちゃう時もあるけど・・・・・・。 しぼんだら、どうなるのかしら」

カチン。 と、おまえはキッチンからグラスを運び、そんなことを言った。

そうだな……。

「また、膨らませればいいだろう?」

永遠に失くすことなんて、考えられない。
それでもオレは、知らないほうが良かったとは、今は、思わない。
穏やかな笑顔のまま、お前はふたつのグラスにワインを注ぐ。

「……そうね。 出逢いを悔やむことなんて、ないわね」

おまえはおまえに。 オレはオレに……。
そう言い聞かせる。

「これで、最後おわり

そうつぶやいて、ワイングラスをふたり掲げて口元へと傾ける。

「そして、最初はじまり……」

オレはオレの。 おまえはおまえの、未来あしたのための……。
———— 別  離わかれ ————

お互いの口から口へと交わされるブルーベリーワイン。
哀しいほどに、熱をはらむ想い。
切なさを、希望のそれへとすりかえて……。
———— 永遠の決別わかれより、再会を望める別離わかれを ————
離れることは、終わることじゃない。

The End...