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「……それは、気になりますわ。 我々ユエの戦力はここ数年で本当に微力になってしまった。 父上が崩御なされ、母上までが伏されたとなっては……——」
そうなのだ。 このままケイ=トの病状が悪化してしまえば、ラ=ゴウ自身が早々に即位しなければならない。そんな最中、ラ=ゴウ自身までもがはやり病にかかり、まだ軽いとはいえ、皇宮からの外出禁止を医師団から命じられたのだ。
「……ル=ビア。 わたくし、このまま死ぬの?」
「な……! なにをおっしゃいますか姫様! 滅多なことをお言いにならないで下さいませ!」
「……そうね、すまなかったわ。 ただ、ヤ=シャが居なくて……、不安なのです。 クスッ、笑って結構よ。 母上やわたくしのために、薬を探しに行っていると分かっているのに……。 なぜかしらね……」
そう切なげに静かにル=ビアに語るように話したラ=ゴウは、純白のベッドに身を委ねて、自嘲した。
そんなラ=ゴウをル=ビアはクスクスと笑い、ベッドの枕脇にある椅子に腰をかけて目を細めた。
「な、なに? ル=ビア」
「クスクス。 お好きなのですね、ヤ=シャ様が」
ド……キィ……。
ラ=ゴウはル=ビアに言われた言葉を理解するのに一瞬戸惑うが、さっきまで青白かった顔を徐々に赤く染めていってシルクの掛け物で口元を覆う。
好、き……? わたくしが、ヤ=シャを……? ええ、好きだわ。 だって、ずっと一緒に居たのですもの。嫌いなわけがありませんわ。 けれど……。 ドキン、ドキン、ドキン。
「……姫様」
恋心を顔満面に出している自分の主人に、ル=ビアはさっきとは違い憂い顔をしてラ=ゴウを呼んだ。
「姫様はケイ=ト女王の跡をお継ぎになられる御身。 今朝ほど、女王陛下からご縁談のお話が……」
とても言いにくそうにル=ビアは伏し目がちに言った。
「え……。あ、母上のでしょう。 父上が亡くなられてからもう3年、まだまだ母上も……っゴホン、ゴホン、ゴホッ」