TIME 3

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俺はバイクを“ZAINツァイン”と書かれてある楽器屋の脇にある小狭い路地でエンジンを切り、メットを取る。

「……おい、着いたぞ。降りろよ」

返事は返ってこない。

「睦月ぃ……」

ヤバイな。 さっきりは落として走ったと思ったんだけどな……。

「センパイ、ここですか?」

「お、あ……ああ、そう。 ちょっとここに居る人にあって」

と、その時だった。
左耳にだけ付けられた銀のピアスにイレギュラーカットの男の人が、店の通用口から出てきて不思議そうにこちらを見たのは。

「あれ、葵……と、睦月? 意外な組み合わせだな」

軽く笑って言ったこの人、俺と歳は2歳違うが学年ひとつ上である、田野中 晴行(たのなか はるゆき)。

「はるゆ……」

「晴行さん! 葵センパイと知り合いだったんですか?」