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 けど、それが毎朝のようにしばらく続き、そして昨年の末。朝早くに叩き起こされた。

『葵。 葵……起きてくれよ』

 俺は眠いのと寒いのとでしばらく布団の中でもぞもぞとするが、次の親父のひと言で起きざるを得なくなった。

『葵……。頼むから起きてくれよ』

 ベッド脇に置いてある時計を見る。 まだあたりは真っ暗で、わずかに蛍光色で光っていた時計はAM2:03を浮かび上がらせていた。

『何! どうしたんだよっ』

 眉間にしわを寄せて低く怒鳴るように言った。
 そしたら親父は今にも泣きそうな顔をして、

『ボタンがさぁ、はずれないんだ』
『……どこの』
『それがなぁ、用を足そうとしたら……はずれないんだ』

 親父はパジャマのズボンのボタンを指して言った。
 30分ぐらいがんばったんだけどはずれないんだ。

『……あのさぁ、下ろしちゃえばいいじゃん』

 俺は少しおかしくなって笑いながら言った。