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「なっ、なんか今日ヘンじゃないっ?! 七澤くん!」
「あはは! ちょっと舞い上がってるだけですよぉ~。 あ、センパイに気付かれちゃった」
小道ひとつふたつ向こうから、頭痛そうに額に手をあててやって来たのは、今の小枝子さんと同じく顔を真っ赤に染めたセンパイだ。
でも、小枝子さんより赤いかも……。
「————っ盗み聞きは犯罪だろう」
「公表しなければなりませんよ、確か。 ……どうやって口説いたんですか?」
「っ?! くどっ……!」
いろんなこと、知りたいと思った。
自分から語らない人には語らせてやれ。だって、センパイにとってその女性は哀しいだけの過去にはなっていないんだから。まだまだ、センパイは小夜子さんに恋しているんだから。
「しっ、自然に、そうなったんだよっ。 さ、小枝子ちゃん! 睦月にプレゼントあげたっ?」
「っっっなんで! し、知りませんよそんなのっっ!」
矛先がまた自分に向いたと思った小枝子さんは、抱えたバッグをさらにぎゅっと握りしめてぶんぶんと首を横に振る。
「あれ? さっきそのバッグの中に入ってるものボクにくれるって言ってませんでしたっけ?」
「っっっ言っ・て・ま・せ・ん!!」
ぴゅっとその場からお姉さんの墓前にすっ飛んで行った小枝子さんをボクはクスクスと見送る。