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 訝しげにそう言った葵の顔を圭助は眉間にしわを寄せて仰いで言った。

「なんでなんでって聞くなよ。誰かが教えた……。って、まさかっ」

 はっとして目を見開いた圭助は自分の横に敷かれているもう一組の布団に入ろうとしている葵を凝視した。

「そう、誰かが教えたんだ。そしてその誰かが2人を殺し、睦月に罪を着せたんだ」

 睦月を恨んでいる、誰かがね……。
 そう言って葵は瞼を閉じ、それと同時に深い眠りへと落ちていった。
 けれど圭助はひとり眉根を寄せ、さっきの小宮敏江の調書の一部を復唱するのだった。
『睦月の足元はふらふらとおぼつかなく、視線がやたら泳いでいたというのだ』
 眠剤と、何か別のモノを使ったのかもしれないな。
 そんな事を考えながら圭助は寝返りを打ち、やはり深い眠りへと落ちていくのだった。