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最後が消え入るようにか細くなった葵の声に薫はスプーンを止める。
「……っごめん。まぁ、そんなことだから。 遅くなるといけないからさ、ささっと済ませよう」
何とも言えない笑みを浮かべて言った葵は、それ以上そのことに関して何も言わなかった。
「葵、葵っ! 起きろよ、大変なことになってるっ」
「んー、なんだよ圭助」
昨夜は事務所に泊まったらしい葵は、朝一番で圭助に文字通り叩き起こされて、目をこすりながらあくび交じりに返事をする。
「モンタージュの男が死んだぞ」
……なんだって?
葵は圭助のその言葉に暫時呼吸をするのを忘れてしまう。
「麻布のマンションで、心臓発作で死んだって。ニュースでやってた」
「っ! そのマンションの場所に案内しろ!」
勢いよく起き上がり、葵は支度もそこそこに圭助に案内を頼んで一目散に麻布へと向かった。
「渋谷っ!」
マンションの入口に数名の警官と鑑識らしき人がもう撤収しようかとしているところだった。
葵はちょうどマンションから出てきた渋谷を見つけ、名前を呼ぶ。
「ああ、大変なことになったな。 ……まいったよ」
白い手袋を雑作なく脱いで、大きなため息を吐きながら葵と圭助の元へ足を運ぶ。