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 ほおにふれて、しゅわっと溶けたのを確認して、ぼそっと言った。

 きぃ……。

 ジャングルジムのとなり。 さび付いたブランコの音。
 あれ? あたしのほかにひと、いたっけ。
 いや、その前に独り言の多いヘンな女とかって思われてたりして……。それはマズイ。

「あー、降られちゃいましたね」

 きぃ……。

 なんとかその場を切り上げようと、寒さに引きつるほおをなんとか笑わせて、ブランコに向かって言った。

「うん、でもきれいだね」

 きぃ……。

 男の子、だった。
 ランドセルしょって、茶色いダッフルコート着て、その子はあたしを見てにっこり笑った。
 あら、人なつこい。
 あたしも改めて空を見て、一息つく。

「……キレイだね。 誰かと待ち合わせ?」

「うん、そんなところ。 おねえさんも?」

 すっごく優しく笑って、その子はブランコを少し大きく揺らした。
 大人びてるナァ。 なんて思いながら、あたしは真似て同じ風にこたえる。

「そう。 おねえちゃんもそんなとこ」

 嘘じゃ、ない気がした。
 けど、待ち合わせなんて(クリスマス・イヴなのに哀しいけど)している覚えなんかなくて、けど、なんだかそんな感じがいまさらになってしてくる。

「あ、じゃあこっちのブランコに座って待ってようよ。 いっしょに」

 揺らしていたブランコを足で止めて、空いているもうひとつのブランコのチェーンをあたしに見せる。

 ……まぁ、別に時間がないってわけじゃないし、いいかな。

「じゃあ、となりごめんね」