壱~甦りし者

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『来世で、来世で幸せになろう…… 』

 男は鮮血に染まった真白い戦衣を、血生臭く、生温かい風になびかせながら、幾億もの亡骸が横たわっている荒野に立ち、涙をひと筋流しながら、目の前で血を吐き、苦しんでいる女にそう言った。

『……っ!我、今滅っするときも再び甦らんぞ よ! っく……。 再び甦りて、必ずしやこの思い———!!』

 197×年、 京都のある山奥の宗家、桐生家にひとつの産声があがった。

「おお!  龍印じゃ、額に見事な龍印が を帯びて輝いておる……っ。 羅豪らごう女王が、幾千の時を越えて、還ってらしたのじゃあ!!」

 3年後、桐生家崩壊。

「そっちに回ったぞ! ねずみ一匹逃がすなぁ!!」

里陰りいん影良えいらと一緒に逃げて!  に見つかったわっ! 里陰っ、影良を——!!」

「かぁさま! かぁさまぁ——!!」

「影良こっち! っはやく!!」

 私はみっつで母親たちと死に別れ、よっつ年上の姉に手を引かれ、古くからあると云われていた地下道を駆け回り、惨劇の場となった本家を後にしたのだという。