小説一覧カテゴリー: 中編小説

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p17

 ひとまず謝る。 「じゃあ、お詫びとしてナニしてもらおっかな? 有栖」  ドキィッ!  かかかぁぁっとあたしはゆでられたタコみたいになっちゃって、あわあわと三頭身になってしまう。  男のクセになんっつう色っぽい笑いかたす・・・

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p16

「うんにゃ☆」  ~~~っこれだよっっ。  ずぅーんと両肩に岩が乗ってる気分であたしは自分の家を出る。  あうあうあう……。 どーすればいーんだよぉ、まったくぅ……。  はっ! 慎ちゃんになんつって説明すればいいのよっっ・・・

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p15

 ずるっと目玉焼きがフォークからすべりそうになる。  ……っこの男がなに考えてるのか、あたしには理解できないっっ。 「う~ん、有栖と行きたかったけど、ま・いっか。おれ行ってくるわ」 「……ねぇ、ちょっと、なんなの? 本当・・・

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p14

「……じゃあ今お父さんひとりできっと寂しがってるよ。帰ってやんなきゃ!」 「行き遅れのだぁらしない姉2人がいるから死にゃあしないよ」  うっ、くそぉ……。 してやられたり☆。 「あー、あたしあんたのことはっきり言って認め・・・

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p13

「モーニン♪ ハニ~」  後ろから耳元でささやかれて、あたしは思わず、ずざぁぁぁっ! と、ダイニングのいっちばんすみっこに逃げてぜぇぜぇと息をする。 「みっ、耳元で話しかけるなぁ! ばかぁ!」 「うっわ、ひっで~。 有栖・・・

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p12

『でもさぁ、好きなのは、有栖だけなんだけどね』  慎ちゃん、ほんとにほんと? ずっと、好きでいてくれるの? ずっと、そばにいてくれる?  にっこり慎ちゃんは微笑んで、あたしに両腕を広げてくれた。  ううう、サンタさんはほ・・・

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p11

 あたしは白いひとつの封筒をびりりと破いてダイニングキッチンへとぺたぺた歩いていく。  ———— 拝啓 春日部有栖 様 お父様がお亡くなりになり、早いものでもう3年経とうとしていますね。 心中のご苦労、お察し申し上げます・・・

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p10

 びくぅぅっ!  男がよいしょっというかけ声で立ち上がる。 ……オヤジだ。  立ち上がった男はあたしの前を通り過ぎ、ドアを開けて外へと出て行った。  ……帰った、のかな?  ひよっと、開かれた玄関から外をのぞく。と……。・・・

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p9

 しばらくの静寂。  それとは反対にあたしの鼓動はずくずくと速くなっていく。  すると男の手はすっと離れ、あたしは玄関のドアへと背中をあずける。 「っだれよあんた。 不法侵入じゃない、警察呼ぶわよ!」  力強く言った言葉・・・

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