小説一覧カテゴリー: TIMEシリーズ

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p19

「あ、ああ。うん、中に入ろう」  思い出したようにして言った葵の背中を小枝子は見て、私情でもあり正論を葵に言った。 「警察に任せた方がいいんじゃないんですか」  沈黙の時が流れる。  葵はそう言った小枝子を振り返り見て、・・・

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p18

 最後の方はもうすでに怒鳴り声になっていた。  確かに尋常な反応だろう。旧友を捨てたのかともこの場合読んで取れる。  しかし葵はバンッ。 と、テーブルを叩いて立ち上がり、シャッとブラインドを下げて小枝子に振り向いた。 「・・・

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p17

 しいっ! と、受話器片手に反対の人差し指を口元で立てたのは、勢い良く怒鳴り込んで来た小枝子に向けられたものだった。 「電話どころじゃないのよっ! これっ」  がさがさと新聞を広げた小枝子に葵は卓上にあったペンで新聞紙に・・・

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p16

 どさっ。という音と共に投げ出された毛布と同様に、身を投げるようにして葵もソファに腰を下ろした。  大きな溜め息をひとつついて、天井を見上げる。  その葵の横顔には、明らかに疲れの色が見えて窺えた。無理もない。ここ半年の・・・

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p15

 センパイ、相変わらず無器用だなぁ。 「えへへ、いただきます」  中身は普通のブラックコーヒーだった。  睦月は朝の秋の涼しさにしみるホットコーヒーをゆっくりと飲み干し、カップを空にした。  ……あぁ、温まってきたら眠く・・・

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p14

 翌日、東京駅名古屋行き新幹線ホーム。  朝早いというのもあって、ホームは人でごったがえしていた。  ビジネスマン。修学旅行団体。カップル。色々な人達が入り混じる中、葵、小枝子は睦月を見送りに来ていた。 「グリーン車なん・・・

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p13

「あ、ははは。ボクでよかったら行ってきます」  薫に微笑まれて、睦月は頬をピンク色にして引き受ける。  単純明快。  呆れた顔をして睦月を見た小枝子はこほん。と、ひとつ咳払いをして手元のパンフレットを閉じる。 「じゃあ私・・・

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p12

 そう付け足して、薫は小首をかしげる。 「うーん。こっちも営業再開したばっか……っ」  葵は小枝子に笑顔のままぎゅわっと足を踏まれて息を詰まらせる。  なんだぁ!? と、思って小枝子の方へと目を移すと「黙ってろ」。 のサ・・・

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p11

「社長。お客様ですわ」 「こんにちはお客様。 どうぞこちらへお掛け下さい」 「……」  2人の変わり様の速さに睦月絶句。  応接ソファをその女性へと勧めた葵は睦月にお茶汲みなんぞを頼む始末である。  するとその女性はぷっ・・・

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