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「あ、ははは。ボクでよかったら行ってきます」

 薫に微笑まれて、睦月は頬をピンク色にして引き受ける。
 単純明快。
 呆れた顔をして睦月を見た小枝子はこほん。と、ひとつ咳払いをして手元のパンフレットを閉じる。

「じゃあ私、今から明後日の新幹線のチケット手配してきます」

「あ、こちら前金の10万。渡しておきますね」

 薫はセカンドバッグの中から封筒を取り出し、テーブルの上へ滑らすように置いた。

「よろしくお願いいたしますわ」