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 がくんっ。と、コウは脱力し、シュカに全身を委ねた。どうやら気絶している。

「……ごめんね、ハル。こいつ普通のPSYサイじゃないからさ……」

 シュカは体を自分に委ねているコウを切なそうに見て苦笑した。
 大きな、けれどそれでいてあまり太いとは言い難いシュカの腕から、冷たいコンクリートの床にコウは寝かされる。

「俺やハルたちみたいな“PSY値ヴォリューム”じゃないんだよ。 ……それこそ未知数に近い。くすっ、制御装置カフスしてるだろ? してても、コウにとってはあまり意味がないんだ。まぁ、気休め程度にはなるけどね」

 キョトンとしているハルに、シュカはコウの頭を撫でながら子守唄のようにきかせる。

「その気になったら惑星ほし一つ消せちゃうくらいのPSYサイを、コウは持ってる。……そんなもの、持たなくてよかったのに……」

 涙に濡れているコウの頬を親指で拭いて、ひっそりと最後つぶやいた。
 シュカはコンクリの壁に背を預け、悲しげに閉じた瞳を震わせる。
 自分(俺)とコウの“存在理由”。『PSYサイが他者より優れ、尚かつ唯一ではないから』。

 シュカの気を読み取って、ハルは上半身だけ起こして聞く。

「……シュカ、あしたダイバここからどこかいくの?」

「……────うん。ごめんね、ハル。もう居られないんだ。これ以上俺たちと一緒だと、きっとマズイことになるから……。おやすみ、ハル」

「……おやすみ」

 それ以上何もきかないで、ハルは笑顔でシュカに最後の別れを言った。
 蒼い空に白く浮かぶ星々が、明日は晴れると告げていた。