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して、シュカはというと見慣れているせいもあって気にも止めず、ハルの言った事に素直に反応する。
「っもしかして覚きちゃってるのかい? コウ」
「そーだよもーボクらみたいな制御装置なしのヤツらみんな反応ちゃって、頭いたくてしょーがないんだからねぇ?」
あーもー。と付け加えてハルはちっちゃな手で額を包み込む。
同じようにしてシュカもまた額を包み込み、はぁっ。と天井を仰いだ。
「────ごめん、ハル。いま落ち着かせるから、待ってて」
薄暗い階段をもう12段上がった所の正面右奥にコウのうずくまっている姿を見つけ、シュカは怒られるのを覚悟で歩を進めた。
「……コーウ。ハルが眠れないって」
っかーーーん! という空き缶がシュカの額にヒットした音が廊下に響く。コウがPSYを使って命中させたのだ。
「うそつき!」
シュカは手で額をおさえて顔をしかめる。かなり、痛かったらしい。けれどコウは自業自得だと言わんばかりに手当たり次第に物を浮かせて放り投げる。
慌てるシュカに対して、コウは涙で濡れた光る紅い瞳で睨みつけた。
「っ悪かったよコウ! 謝るからPSYを止めてくれないかっ!」
「————っこないだもそー言って! またウソつくんじゃないか秋日は!! いつだってそうだっ、おれのために……っおれのそばから離れるなんてコトぉっ、ヤだって言ってっ────!!」
「っ?!」