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どくどく速く脈打つ鼓動を必死で抑えつつ、シュカは鏡に向かう心境でカスガに吐き捨て、もう1人の自分に気付かれまいとPSYを1番低く保ちながらコウに伝心した。
止まっていた鉄の破片が、カラカラと重力に引き寄せられて落ちる。
「ふぅ……っ。ュカぁ、シュカぁっ」
ぼろぼろと溢れては流れるコウの涙と悲痛な声に、シュカはぐっと拳を握りしめる。
俺が、俺がコウに同調させられてどうする!!
ずくずくとうずく頭に刹那顔をしかめたのをカスガは見逃さなかった。
「そういえば、さっき私が少年に手を向けた時君は応戦してきませんでしたね。そして同じく私がPSYを発動させた時も……。どういう、ことでしょうか」
長い白銀の髪をさらりと風に乗せ、カスガはコウを訝しげに見やる。が、その問いかけにシュカはふんと鼻で笑った。
「解らないだろうね、カスガ。 ……お前には、一生ね」
「……恋愛感情ほど、厄介なものはない。わたしはわたしであるために自ら解ろうなどとは致しません。“わたし達”には必要のない感情だ」
「はは! “わたし達”というのは、ナキか」
シュカの言葉に虚空を見つめていたカスガの顔つきが変わった。真意をつかれたせいなのか、それが虚偽だったからなのか。おそらく前者だろうと思いつつシュカはまた、戦闘態勢に値を上げた。
「茶番はこれまでだ」
勢いよくカスガは粉々になって散らばっているアスファルトを跳び蹴り、シュカの懐へ突進した。
「な……っ!」