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 しばらくの静寂。
 それとは反対にあたしの鼓動はずくずくと速くなっていく。
 すると男の手はすっと離れ、あたしは玄関のドアへと背中をあずける。

「っだれよあんた。 不法侵入じゃない、警察呼ぶわよ!」

 力強く言った言葉とはうらはらに、足はなっさけないほど震えている。

「……っはぁ。 お前、なに言ってんの?」

 階段前のフローリングにどかっと座り、男は肩まである茶髪を右手でざくっとかき上げて頭をかしかしかいた。

「なっ、なに言ってんのってこっちのセリフでしょお?! だれなのよあんたは!」

 ひっ、ひとの質問に答えろよぉうっ!

「……自分てさぁ、ポストん中って週一ぐらいでしか見ないだろ」

 うっ、えええええっ?!
 とんでもない予想外の切り返し。
 なんっ、なんでぇ?

「なんで、ンなことあんたに言われなきゃなんないのよ! それよりあんたはっ」