p15

 ずるっと目玉焼きがフォークからすべりそうになる。
 ……っこの男がなに考えてるのか、あたしには理解できないっっ。

「う~ん、有栖と行きたかったけど、ま・いっか。おれ行ってくるわ」

「……ねぇ、ちょっと、なんなの? 本当に。どーいうことよ」

 昨日はあのままショックで布団にもぐりこんじゃったから、本当のトコロってやつは聞けなかったのだ。

「春日部さんとおれのオヤジ、親友だったんだって。で、すっげぇ仲良くって、自分らの子供が出来て、互いに男と女だったら結婚させようって。ずっと言ってたんだって♪」

 ……っお、おおおお父さまっ! なんってことを約束してくれたんですかぁっっ。

「んで、おれがここに居るってコト」

「そっれじゃ、むかしの結婚ジャン!」 (政略結婚と言いたい)。

 ああ、どーしよう。また暗くなってきた。

「あんたにだって他に好きなひといるでしょう?」