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「……び、っくりした。 なに? 有栖」

 この“好き”は……。 どくん、どくん、どくん……。
『ねぇパパ、パパはありすのことすきぃ?』
 このキモチ、は……。 どくん!
 ―――― 気付きたく、なかった…… ――――
 スーパーの中の軽快な音楽に、あたしは思わず泣きそうになったのをぐっと下唇を噛んでがまんした。

「……っううん。ごめんね……慎ちゃん。ホントに、ごめん……」

「なに、言ってるんだよ……」

 いつもそばに居てくれて、パパとママがいなくなった時も、
『有栖、俺がいるから……っ。俺が今日からおじさんの代わりになるからっ。 泣くなよ!』
 そう、言ってくれた……。
 これは……恋じゃない。 愛だけど、恋じゃない。
 ―――― 家族愛、だ ――――

「くすっ、おかしなヤツ」

 理屈じゃないんだ……。 だって、気付いちゃったよ。
 和泉が気になるのも……。和泉を家から追い出さないのも……。 あたしがひとりになりたくない以前に、和泉を……好きだから……。
 和泉が……好きだから……。