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「“悩むことこそ、高校生活の糧なのです” センパイが入学式に言ったコトバです。 けど、悩みっぱなしはいけないです。ボク役に立ちますっ。なんでも相談、命令してくださいっ!」

 うぞうぞっと背中に悪寒が走る。 けれどそれはどうしてか顔や態度に出てはこない。

 ……だれかこのバカヤロウを止めてくれい。 っていうか手を離せっっ!。

「……悪いが悩みなんて大それたものはない。 が、悩みになりそうなものがみつかりそうだよ」

「っえぇっ! なな、なんなんですかっ、それっっ!」

「“お前”だよっ。 手を離してくれ」

 うわっという悲鳴と、バッと両手を勢いよく挙げたリアクションと共に、後ろにのけぞった男子は、椅子ごとうしろへひっくり返る。

「~~~ってぇぇぇ……」

 ……バカ以外のなんでもないな。

「男子、他の2人はもう帰ったけど、いいのか?」

 俺もさっき出て行った2人同様鞄を持ち、そこを後にしようと席を立って言った。 いつまでもいると副会長のパソコン講義が始まる。
 すると男子はガタガタと起き上がり、にぃっと笑ってやはり幼い顔で俺に言った。

「センパーイ、ボクは“睦月”っていうんですよ、覚えてくださいっ」