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休んでいた分のプリントやら何やらいろいろもらい、職員室を出ようとした時だった。
「日下、なにかあったのか? すっきりした顔してるぞ」
前なら死んでもこんなコト言わなかった。
「はい、友人ができたんです」
もうそろそろ5月になる。
まだまだ時間はある。
悩めばいい、止まればいい。 必ずなにかがあるから。
ころがってもいい、壊れてもいい。 きっとなにかが見つかるから。
「睦月!」
廊下に朝日が差し込んでいる中、向こうから走ってくる人影にそう呼びかけた。
まずは、何を言おうか。
親父、仮退院できるんだ。ってこと、一番に睦月に知らせたいと、俺は思ったのだった。
The End. 1998.5.24. Sun.