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さっきまでのくら~い表情はどこへやら、睦月はメットを外し、ぴょいっとバックシートから下りて晴行さんのところへ小走りで行った。

「ちょっ……。え、何、晴行さんこんなのと知り合いだったの?」

「あははっ! “こんなの”か……。 中学俺たちと一緒だっただろ?」

俺はぴくっと右眉を上げて、えっとつまる。

「っあー! 今センパイ、さっきボクが言ったこと嘘だと思ってたんでしょっ?!」

「……そ、そんなコトないサ」

少々ひきつってそう言った俺を、晴行さんは穏やかに笑って、店内(なか)入るんだろ? って、俺と睦月2人に言った。

“ZAINツァイン”という楽器屋で、晴行さんは高校1年の時からバイトをしている。 理由は、大学検定を受けたいから。
推薦を受けられたのに、晴行さんはそれを蹴った。理由は、よく知らない。
晴行さんは、元、俺たちの学校の、やっぱり生徒会長で……。 そう、ちょうどいまの俺と睦月みたいな、そんな感じだった。(けど俺はコレまでヌけてなかった)
そして俺が知っていることは、中学のとき、晴行さんは短距離走者で、アキレス腱を切って走れなくなってしまった。 ということだけだった。

「晴行さん、このレスポールギターいじっていい?」

「壊すなよ」