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 いろいろ文句言って、テレビもうるさいくらい鳴ってるのに、時計の秒針のふれる音がそれらより耳につく。 俺は少しそこでもじもじした。

「ああ! もう!」

 俺はTシャツの上にGジャンをはおり、テレビを付けっぱなしにして外に飛び出した。

 家の中より外のほうが冷え込んでて、うす白い息が見てとれた。
 肺を、しんしんと冷たい空気が刺す。
 通りの向こう側を見やり、そして空を仰いだ。 星がくっきりと浮かび上がっている。
 どっかで犬がわんわん吠えていた。 門扉(もんぴ)を開けて、道に出てみる。

 寒い。暗い。少し、怖い。星が白い。月も、白い。街灯が白い。寒い。
 何……やってんだ、俺。
 ふと、そう思った。
 お袋の帰りがちょっと遅いくらいで。

「葵」

 ガキみたいだ。

「葵?」

 ガキみたい。 まるっきりガキだ。
 俺はおもいっきり嫌な顔で振り向いたと思う。

「あお……」

「何やってたんだよ!!」