vol.2

p8

「――さえろ!」。 「――捕しました!」。

 ずくずくと頭がうずいたまま暁はエアベッドの上で眉間にしわを寄せて寝返りをうつ。
 頭が痛い。周りが騒がしい。何が……起こってんの?
 暁は鉛のように重く感じる体に力を入れてぴくっと身体を痙攣させる。
 二日酔いの……感じ。

「――のまま――に連行!」

 連行……?
 暁はうずいて止まない頭をゆっくりと上げて、すらっと眉をひそめる。と、瞳の色がふっと無色になり暁の瞳には部屋の壁を透かして外の様子が飛び込んできた。
 透視能力クレボヤンス。暁はわずかながらだが、こういった能力を兼ね備えている。

「!?————っ史郎!」

 瞳に映ったのは、G.S.P.銀河特別警察とデザインされた黒の制服に身を包んだ男2人が史郎の両手を後ろ手に掴んでいるシーンだった。
 史郎はいつにない険しい表情で、目の前に立ちはだかっている、他の者とは階級が違う1人の男を膝を付き、前のめりにされた状態で睨み上げる。

「フ……。コードナンバーΦ-18ファイ-エイティ史郎。 貴様を大量無差別殺人の容疑で逮捕する。第1級犯罪人として連行。連れて行け」

「ya!」

 ばらばらに散っていく銀河特別警察G.S.Pの中に、史郎は今にも噛みつかんばかりの犬のような面持ちで連れて行かれる。
 けれどそれを暁が黙って見ているはずもなく……。