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「え、あ、葵さん?」
小枝子はだるそうに立ち上がって押し入れの襖を引いた葵に何をするかと聞いた。
「あ、小枝子ちゃん出てて。俺今から着替えるから」
「~~~っあー! はいはい。そーですねっ」
顔を少し紅に染め、小枝子は短めのスカートの裾を気にして立ち上がり、朝日がさんさんと差し込む部屋を出ていった。
「さ、えこさんでしたっけ。パワフルな人ですね……」
「俺の奥さんの妹」
睦月はえっ。と、驚くが、はとしてテレビの上に飾ってある昨日から気になっていた1枚の写真に目を向ける。
どこにでもある公園。そんな風景を背景に、とても優しそうに笑っているひとりのロングヘアの女性が写されている。
部屋の空気が一瞬にして、きん。と、張りつめた。
「いいのか、睦月。行くぞ?」
「……あ、はい」
それ以上は禁忌な気がして、睦月には何も聞けなかった。